暗号資産と言えば、やはりビットコイン(BTC)が代表的ですが、近年では数多くのアルトコインも注目を集めています。本記事では、特に先物取引やトークン化株式の取り扱いで評価の高いFTXについて、アカウントの利用方法や特徴を解説します。モバイルユーザーの増加を踏まえ、モバイル版の利用方法を中心にご紹介します。
日本人ユーザーの利用登録を禁止したFTXは日本国内からの撤退を発表しました。すでにFTXユーザーや新しくアカウントを解説しようとしていた方は、アカウント凍結などの可能性があるためご注意ください。
FTXとは?
FTXは、アフロ氏によって設立された「Future Token eXchange」という名称の取引所です。特徴として、先物取引への特化、高利率のレンディング、トークン化株式の取り扱いなどが挙げられます。また、Solanaチェーンに関連する銘柄が上場しやすい点も注目されています。
FTXの主要機能とメリット
FTXは、多様な先物商品の取り扱いで他の取引所と差別化を図っています。たとえば、話題となったAPEコインも、複数の取引所の中でいち早く先物として上場しました。
トークン化株式
トークン化株式は、実際の株価に連動するトークンであり、従来の株式市場での売買と比較して、迅速かつ簡便に取引が可能です。ステーキングやオンチェーンウォレットへの移動も容易で、これまで以上に自由度の高い投資を実現します。
イベント性の高いアルトコイン
ユニークな例として、大統領選挙の結果に基づいて価格が変動するトークンなど、エンターテイメント性を兼ね備えた商品も提供されています。
4. ローンチパッド(IEO)機能
FTXのローンチパッドは、チケット制で抽選に参加できる仕組みです。他の取引所と比較して、抽選に必要な購入金額が多い点が特徴です。
- アルトコイン
- 先物
- 高金利

FTX利用時の注意点
これといったデメリットとは言い難いですが、気になった点が3点あります。まず1点目は英語しかなく一次情報を取得するには少し時間がかかってしまう人がいるでしょう。また2点目はモバイルアプリが少し最適化されていないように感じられる点です。
言語対応の課題
FTXのプラットフォームは英語のみの対応で、日本語化は提供されていません。そのため、英語に不慣れなユーザーは情報収集やカスタマーサポートで不便を感じる場合があります。
モバイルアプリの使い勝手
FTXのモバイルアプリは、通常版とプロ版が提供されています。しかし、他の取引所と比較してUIに慣れるまで時間がかかる場合があります。取引をスムーズに進めたい方は、プロ版の利用をおすすめします。
ローンチパッドの手続き
FTXのローンチパッドに参加するには、サブアカウントの開設やFTTのステーキングなど、他の取引所と比べて手続きが煩雑です。事前にKYC(本人確認)を完了させておくことを推奨します。
- FTXアカウントを開設し、KYC(本人確認)の段階を2ステージまで行う。多数登録が行われているため、IEOが開始する前にKYCが完了する保証はありません。IEOへ参加するためには可能な限り前もって 本人確認を済ますようにしてください。
- IEOへ参加するためには最低限150 FTTをFTXにステーキングする必要があり、ステーキング数量に応じてより多くのチケットを獲得できます。
- 入札するための資金とFTTをサブアカウントに準備してください。
- IEOが開始する24時間前にはチケット配分へFTTをロックしておいてください。
ちなみにC2Xという銘柄を参考にしてみました。こちらから原文を確認できます。なお詳しい参加方法は別の記事で確認できます。
FTX:入出金方法の概要
入金には複数種類が用意されています。まずSEPAという銀行送金に加え、カード入金、そして別のウォレットから暗号通貨を入金することが可能となっています。今回は別のウォレットから入金すると仮定した場合を紹介します。
ステップ1
画面中央下に位置する右から2番目のタブを選択します。その後Depositをタップ。

ステップ2
入金したいコインを選択します。今回はBNBを選択してみました。

そしてコインによっては複数の対応しているネットワークを選択できます。BNBの場合はBEP2とBSCに対応しています。ネットワークが異なるとMEMOといった入力項目が必要になり、間違えて送金が失敗してしまう可能性があります。

ステップ3
表示されているアドレスをコピーして別の送金を行いたいウォレットから送金します。ウォレットから送金する方法は以下の記事で記載しています。

もちろん取引所から送金して、別の取引所に送ることも可能です!
FTXから出金する方法
最初に申し上げておくと、出金は少し手間がかかります。基本的に詐欺やアカウント乗っ取りが生じた際に防ぐため仕方ないとはいえ、結構めんどくさいです。しかし流れは基本的に入金に似たものがあります。
ステップ1
画面中央下に位置する右から2番目のタブを選択します。その後Withdrawをタップ。

ステップ2
出金したいコインを選択します。例えばPancakeswapでIFOに参加したい場合はBNBとCakeが必要になりますし、JPYCを入手したい場合はMATICというコインが必要になってきます。
ステップ3
そして最後に数量と受け取りアドレスを貼り付けてWithdrawボタンを押します。
アカウント開設の際に登録した電話番号へSMS、メールアドレスへメール、そして2段階認証の数字6桁それぞれを入力して完了です。

基本的に暗号通貨の送金方法はどれも同じことを覚えておくと良いでしょう。ただし取引所の場合はセキュリティのために少し手間がかかります。
ウォレットAからウォレットBに移動させているだけであり見方を当方にするか先方にするかの違いです。
ウォレットA→ウォレットB:ウォレットAにとっては出金、ウォレットBにとっては入金という具合です。
FTXで取引する方法
プロのアプリを用いることで容易にトレードは可能となっています。IEOでも使用するためFTTを例に挙げてみます。
ステップ1
画面中央下に位置するTradeタブを選択します。ちなみに画面上部に位置するFTT/USDをタップすることで別の銘柄などに変更が可能です。

ステップ2
画面下にスクロールしていくとOrderという項目があり、BuyまたはSellが確認できます。
ここで値段、数量を入力します。入力が完了したら更にスクロールして完了ボタンを押して終了です。

またFTXの利点としてOrderをタップすることで指値注文や、成り行き注文、利確確定トレードなど様々なタイプのトレードも可能となっています。
FTXの総括
FTXは、先物取引やトークン化株式など、暗号資産の新しい可能性を提供する取引所です。日本市場からの撤退や言語対応に課題はありますが、その革新的なサービス内容は、暗号資産投資を検討する全ての方にとって大いに価値があります。